中小企業倒産防止共済は優れた法人税節税商品
中小企業倒産防止共済は「独立行政法人中小企業基盤整備機構」(準国営)が行う共済制度で、取引先の倒産時に必要な資金を迅速に融資してくれ、しかも無担保・無保証人で借入最高額は積立金額の10倍です。
毎月の掛金限度額は20万円で掛金総額の限度は800万円です。
そして、40ヶ月以上掛金を払い続けた後の解約ならば掛金全額が戻ります。
毎月20万円で40ヶ月、800万円を積み立てたら、解約しても800万円の全額が戻ってくるにもかかわらず、掛金払込時は税務上の損金になります。
これを退職金の準備に使ってはどうでしょうか?
800万円までは損金で積み立て(実質的には貯金と同じ)を続けられます。800万円になったらそのまま放置して置いておきます。そして、社長や役員等の退職金支払い時やその他資金が必要な時に解約すれば800万円が返ってきます。
通達(措通66の11-3)には「この掛金の前納は期間が1年以内なら損金」と明確にしていますから、期末になって利益が出過ぎそうな時にも使えます。
この共済なら解約時期は任意です。そのまま払い止めにして放置しても問題ありません。生命保険の解約返戻金のように、解約金のピークを気にする必要もなく解約する時期を自由に選ぶことができ、極めて使いやすい節税商品ではないでしょうか。
ただ一点問題なのは、月額20万円、総額で800万円の上限があることです。